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伏見地下街、真っ青!?
台南からやってきた打開連合設計事務所の
ユニークな作品&制作現場をレポート

あいちトリエンナーレ2013は、第2回を数える愛知発の国際芸術祭。同トリエンナーレでは愛知芸術文化センターや名古屋市美術館といった既存の展示スペースで作品を紹介する一方、“まちなか展開”と銘打って市民の生活空間にもアートを進出させ、反響を呼んできた。その動きは拡大方向にあり、今回、8月の開幕に先駆けて名古屋の伏見地下街にアート作品が出現! 仕掛けたのは、台南を拠点とする打開連合設計事務所だ。5月2日現在、制作真っ最中の現場を取材してきた。

打開連合設計事務所は2001年設立、台南を拠点に活動している。中心人物は1972年生まれのリーダー、劉國滄(Liu Kuo-Chang)。彼らは2006年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展に参加以降ますます精力的だが、日本で本格的に作品を発表するのはコレが初となる。しかも展示場所は、名古屋の中でもディープ・スポットの伏見地下街! 当地で2番目に古いとされるこの地下街を、打開連合は代表作《Blue Print》で鮮やかに変貌させていた。

4月24日~5月10日で予定されている制作スケジュールのちょうど真ん中、5月2日に現場を訪れたところ、風景は早くも一転していた。錦通長者町の交差点から地下鉄伏見駅まで続く伏見地下街は、入り口からしてブルーに塗り替えられ、地上をゆく人まで「あれ!?」と思わせる。そこから階段を下りると、駅改札まで直結している通路の5ヵ所で《Blue Print》を体感することに。写真を見てもらうともう少しわかりやすいと思うが、壁面と床に貼られたシートは一種のトリックアートになっていて立体的に映るのだが、立ち位置や角度によって見え方が随分異なり、まさに“体感”という言葉がふさわしい作品になっているのだ。しかもカメラで撮影してみると、立体感が明快になるから不思議。
 

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犬がビヨ~ン
 

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もう一匹、ビヨ~ン

 

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上の3つ、すべて同じ作品。右下の四角形から、角度や距離の差がおわかりいただける?

 

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天井にもサンダルが~!

 

リーダーの劉が別の制作現場に掛かっているため(お忙しい!)、この日はまだスタッフと職人の5人体制で作業。その代わりというのか、夜毎、スカイプで状況報告を含めた会議が行われ、みなさん寝る間を惜しんで制作に励んでいる。現場監督を務める呉基正(Chi Cheng Wu)に聞いたところ、これまで平面に奥行きを出す《Blue Print》は発表してきたが、三次元で展開するのは今回が初とのこと。初めての日本で、初めての試みとは、鑑賞側としても嬉しい限りだ。また、空き店舗を利用した展示も模索中と。こちらでは立体物も関わってくるそうで、もともとあった店を打開連合流に想像・再現する試みだと教えてくれた。ちなみに、この一連の展示は《昭和時代階段(仮称)》というもので、昭和という時代そのものをコンセプトにしている。今なお独特の時間が流れる伏見地下街だが、打開連合のイマジネーションと結びつくことで、現実とも幻想ともつかぬ時空へと誘われてしまいそうだ。
 

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空き店舗の中は、想像と創造の最前線・・・・・・!!

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左端が呉さん。日本語もお上手でした!

 

なお、最後にひと言。筆者も夢中になってシャッターをきってしまったが、行けば必ず撮影したくなること必至。しかし・・・、通行中の方々や、地下街の方々へのご配慮をお忘れなく! ぴあからも強くお願いします!!




(5月 2日更新)


Check

ART DATA

《Blue Print》2004 courtesy of OU studio

あいちトリエンナーレ2013

8月10日(土)~10月27日(日)
愛知芸術文化センター/名古屋市美術館/長者町会場/納屋橋会場/東岡崎駅会場/康生会場/松本町会場
あいちトリエンナーレ実行委員会事務局
[TEL]052(971)6111
あいちトリエンナーレ入場券管理センター
[TEL]052(952)7113

チケット情報はコチラ
http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1310813

あいちトリエンナーレ公式WEBサイト
http://aichitriennale.jp/


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http://chubu.pia.co.jp/special/aichitriennale2013.html