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アマチュア!?なのに、職人技??
趣味を追求したマニアたちのこだわりを見よ

今年頭に開催され約2万人が訪れた「極上ライフ おとなの秘密基地展」の第2回目がパルコギャラリーでスタートした。展示されているのは第1回目と同様、テレビ番組「極上ライフ おとなの秘密基地」で紹介されたアマチュア作家たちの作品の数々。古民家模型や飛行機エンジンプラモ、ミニチュアドラムなど、マニアックでいて驚くほど緻密なモノづくりへのこだわりが感じられる展覧会の魅力を少しだけ紹介します。

知らない人のために説明すると「極上ライフ おとなの秘密基地」は、東海地方で趣味の世界を追及している人に密着取材するテレビ愛知製作のテレビ番組のこと。番組では、趣味に没頭する人たちが、作り、集め、飾り、楽しむ空間のことを“秘密基地”としています。番組で紹介された“秘密基地”から生まれた作品を、カメラを通してでは分からなかった細かい部分までリアルに観察できるのが、この展覧会の醍醐味のひとつです。
 
DIY感のある展示スペースは、ビンテージバイク、トラックプラモ、恐竜模型、帆船模型、ブリキのロボット、ヘリコプタープラモ、ドールハウスなど、各マニアごとのブースに区切られています。
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ビンテージバイク

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トラックプラモデル

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恐竜模型
 
まず最初に筆者が訪れたのは、車の開閉モデラー・坂本洋児氏のブース。
一見、何の変哲もない車のプラモデルなのですが、坂本氏の“開閉モデラー”という肩書が作品のポイントで……。
 
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坂本氏が初めてドア開閉に取り組んだという作品
 
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映画「バニシング・ポイント」に登場したダッジチャレンジ―を再現
 
元々ドアやボンネットが開閉するプラモはあるのですが、開いた内部まで本物同様に再現されたプラモは少ないそうで、坂本氏は開閉することにこだわっています。ドアやボンネットが開かないプラモにヒンジを取り付けて本物同様に開くよう改造された車もありました。また開いた内部も本物同様の作りになっており、エンジンやパイプ、シートやシートベルトまで再現。実車を見本にするだけでなく、映画や写真などを参考にすることもあるそうです。ちなみにこれだけのこだわりのある坂本氏ですが、実生活ではアクアに乗っているそうです。
 
 
次に訪れたのは、飛行機エンジンプラモデルの永井敏氏のブース。
永井氏の面白いところは、飛行機プラモではなく、飛行機エンジンプラモにこだわっているところです。
 
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エンジンだけでなく情景の細部まで再現
 
正直なところ、エンジンに何の興味もない筆者からすると、永井氏のブースは初見では“へえー”ぐらいにしか思えませんでした。でも、永井氏に話を聞くと完全に見方が変わりました。
元々飛行機プラモを作り始めた永井氏は、海外のエンジン付きの作品に惹かれて、エンジン付きではないプラモにエンジンを載せる手法で製作を始めたといいます。さきほどの“車の開閉モデラー”坂本氏と同様に細部へのこだわりが半端なく、エンジンだけでなくエンジン回りの電装などまで再現されているので、マニアな方にとっては見応えがあると思います。また最近ではエンジンむき出しの壊れた飛行機などの写真を元に史実に基づいた作品の再現もしており、会場にも資料写真とともに展示されていました。写真一枚から想像しながら再現していくという永井氏の話を聞くと、何がそこまでさせるのか、永井氏自身への興味も湧きました。ちなみに永井氏は某有名自動車メーカーの技術職という経歴だそうです。
 
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▲史実に基づいて作られた作品。写真一枚から再現!

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SNS映えしそうなフォトジェニックな作品も

 
続いて、古民家模型の凍田九州男氏のブースに行ってみると、古民家や農機具などの民具、太鼓などが並ぶ中、ひときわ大きい茅葺屋根の古民家に目を奪われました。凍田氏に話を聞くと、三重県・名張市の郷土料理店「三太夫」20分の1サイズのミニチュアとのこと。家の中のテーブルの上には飲食店らしく料理が並び、屋根瓦には苔が生え、障子や床板まで質感がとにかくリアル。写真でアップにして撮ると、本物の古民家のようです!ちなみに凍田さん、建築会社勤務時代の施工管理の技術がミニチュア製作に生きていると言います。
 
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▲伊賀忍者・百地三太夫の生家を改装した料理店のミニチュア

 
そして、凍田氏のブースの隣りにあるのが、1/35ミニチュアドラムを製作する原浩一氏のブースです。
まずミニチュアドラムというものが存在することすら知らなかった筆者は、その希少性に驚きました(原氏によると世界でも彼だけしかいないそうです)。そしてスタンド類が可動すると聞き、さらに驚きました。原氏に製作メモを見せてもらいましたが、完全にイチから作りだしていくそうで、「ドラマー本人がミニチュアと同じサイズになっても叩けるセッティングにすること」にこだわっているそうです。展示されていたのは、リンゴ・スター、コージー・パウエル、ロジャー・テイラー、ピーター・クリス、村上ポンタ秀一、神保彰、則竹宏之、青山英樹、沼澤尚、東原力哉、高橋幸宏らのドラムセットのミニチュアで、実際のドラマーのドラムセット写真と比べると、シンバルやタムの位置、角度、ネジやペダルの形状まで忠実に再現されているのが分かります。
 
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最近の作品ではなんとBABYMETALのドラムセットも

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原氏の製作メモ
 
すべてのブースを鑑賞しましたが、共通していると思ったのが、とにかく細部へのこだわりがすごい!アマチュア作家による作品とはいえ、ほぼ職人芸です。時間と思いが詰まった作品は、自分の興味のないジャンルであっても感動すら覚えます。何かを手作りすることが好きなクリエイター気質の人なら刺激を受けること間違いなしですし、何か趣味を探しているという人なら思わぬ出会いの場になること必至です。作家本人がいることもあるそうなので、見かけたら話を聞くとより作品を楽しめること間違いなし!ワークショップや作家による実演も行われるそうなのでチェックしてみてください。



取材・文:澤井敏夫



(11月 7日更新)


Check

Data

極上ライフ おとなの秘密基地展 2

11月3日(金・祝)~12月3日(日)
パルコギャラリー
10:00~21:00(但し、12/3(日)は10:00~19:00。入館は閉館の30分前まで)
一般-800円 中学生以下-400円
※チケットぴあでは会期中も前売料金にて販売いたします。
※小学生未満無料。
テレビ愛知 事業局[TEL]052-243-8600

チケット情報はこちら


【オフィシャルサイト】
http://tv-aichi.co.jp/himitsukichiten2/


ワークショップなど
展示以外のお楽しみも!

会場となる名古屋パルコ東館4階「Carlova360 NAGOYA」にて、1日限定50杯で秘密基地の主によるオリジナルブレンドコーヒー「はやしブレンド」を1杯500円で楽しめるほか、会期中は様々なワークショップを開催。
詳しくはオフィシャルサイトをチェック!

Event Information

「はやしCoffee」実演販売!

会期中、「Carlova360 NAGOYA」にて飲むことが出来るコーヒーだが、11/23(木・祝)限定で本人自らの手でハンドトリップコーヒーを実演販売してくれることが決定!特別ブレンド豆の販売も行う予定。美味しいコーヒーを味わえる貴重な機会を見逃すべからず!

○11/23(木・祝)13:00~17:00
Carlova360 NAGOYA
※限定250杯(1時間につき限定50杯)

BOOK Information

『極上ライフ
おとなの秘密基地BOOK』

発売日:2017年10月19日(木)
価格:本体1204円+税

http://chubu.pia.co.jp/news/event/2017-10/-book-1019.html

元となるテレビ番組からのスピンアウトブックが発売!展覧会で紹介している主(あるじ)も一部掲載。ハウツー要素もあるので、今から趣味を始めたい!という人にもぴったりだ。
会場でも特典付(数量限定)で発売中!