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04 Limited Sazabys インタビュー
「背伸びをせずに、ちゃんと感情的なこと、本気で思っている事を歌いたい」

初の日本武道館公演、アジアツアー、主催フェスYON FESの2年目開催と、激動の日々を送る04 Limited Sazabys。名古屋で結成してから9年、目まぐるしく活動ステージが変化し続ける彼らが、2ndアルバム「eureka」から約一年ぶりとなる新作音源「Squall」を発表した。誰もが期待する“フォーリミ節”全開のシングルだ。今現在の、等身大の彼らがありのまま詰まった本作について、メンバーに話を聞いた。

「武道館が終わっても、良い意味で何にも変わっていないんですよ」

――シングルのお話の前に、まずは近況を聞かせてください。今年はさまざまなライブを行っていますが、特に日本武道館公演は大きな節目のように感じました。メンバーご自身ではどう感じていますか。

GEN「みんなから、よくそうやって言っていただくんですけど、僕らからすると、いい意味で通過点にできたかなという感触でした。もちろん特別な空気だったし、特別な場所だなと思いましたけど、『たどり着いた、やったー!』と、抱きながらハグみたいな感じでもなく(笑)、意外としれっといつも通りやれた。ただ、僕らはいつも通りやろうというテンションだったんですけど、そこを特別な日だと感じて、全国からいろんな人が来てくれたんですよね。バンドマンも、イベンターさんも、ライブハウスの店長たちも。やっぱそれがなにより嬉しかったですね。僕らが武道館でやれたことよりも、みんながそれをお祝いしに来てくれて、なんか愛されてるんだなと実感できたことが一番嬉しかったですね」

KOUHEI「いい意味で、終わってなんも変わってない気がしてて。もちろんホッとはしましたけど、俺ら武道館やれたしもう大丈夫でしょ、という感じでもなく。その後にアジアツアーとか、YON FESもすぐありましたしね」

GEN「武道館を終わって1ヵ月ぐらい空白の空間があったら、武道館よかったなぁ、みたいな気持ちになったと思うんですけど。その後もすごくバタバタとライブをしていて、俺たち武道館まで行ったんだぞって思わせてくれる時間もなく(笑)。3月に海外でライブをやったりしたんですけど、逆に全然僕らのことを知らない人の前でライブをやる、自分たちを知らない環境でライブをやらせてもらえることがけっこうあったので、達成感を感じすぎずに過ごさせてもらっている気はします。行き着く暇もなかったですね」

KOUHEI「ライブがすべてそうですけど、毎回、課題が見えるんですよね。僕らできる人間じゃないので(笑)。同じミスをしたりとか、思っていたようなことができなかったりとか、いまだにあるんですよ。それがあるにも関わらず、期待値とかが高まっていく分プレッシャーも感じるし、いつも成長しなきゃみたいな気持ちで、心が常に戦っている感はあるかもしれないですね」

「この“節”でここまで来れたから、思い切っていけた感じがある」

――次のリリース、今回のシングルについてはいつ頃から考え始めたのですか。

GEN「なんとなくは考えていたんですけど、取り掛かってはいなかった感じですね。5月とかですかね。YON FES終わって一息ついて。僕も大概のことを歌ってきたので、ここにきて何について歌おうかなと考えていて。だから海外に行ってみたりとか積極的に吸収して。考えながらというよりは、自分たちから出てきたものに対して向き合っていけばいいんじゃないか、みたいな感じで進めていきましたね」

――意図的に音を作っていくというよりは、フラットなテンションで挑んだのですね。

GEN「昔は僕たちも、次に出すリード曲はこうかなとかあったんですけど、武道館を経てなのかもしれないですけど、もうほかのバンドがとか、時代がとか、そういうのを考えて作る必要ないなと思ってます。そんなに頭使いすぎなくても、僕たちが僕たちらしいものをストレートに出せばいいんだな、というのは思いました」

――それもあってか「Squall」はとてもフォーリミらしい、言えば“節”的なものを感じる曲になりましたね。

GEN「このシングルから入っても、僕たちのことをすごくわかってくれるだろうなっていう気がします。言っていただいたように、僕たちの“節”がかなり入っている。昔だったらそこを避けたり、もっと変化させたりしたと思うだけど、この“節”でここまで来れたところもあるので、思い切って行けた感じもありますね」

――タイミング的には変化を求めがちな時期ですが、歌詞もフォーリミらしいとても等身大の内容です。

GEN「武道館だったり、YONFESを通過して、みんなから見たら順風満帆だろうこのタイミングでも、俺こんなこと思ってるんだなって思いました(笑)。僕たちの最大の魅力だと思うんですけど、あんまり背伸びとかはしないんですよ。自分たちを必要以上に大きく見せたりすることがないバンド。例えば僕たちだけで、横の関係も縦の関係もなくこの状況になっていたら、俺たちここまで来たんだって、大きな気持ちになれていたと思うんですけど、近くにORAL(CIGARETTES)がいたり、ブルエン(BLUE ENCOUNT)がいたり、WANIMAがいたり、マイヘア(My Hair is Bad)がグングン来てたり。作品もライブも本当にいいと思える人たちが周りにたくさんいるので」

――そういう意味では、同世代のバンドたちを集めているYON FESの存在は大きいですね。

GEN「みんないいバンドだから呼んでるんですけど、その後にトリで出て、自分たちも超えていかなきゃいけないっていう、お互いしのぎ合っている感じがありがたいですよね。みんな自然と同じタイミングで出てきた感じがしてて。わりと出処も近い感じはしてるんですよ。ガラガラの時から知ってるバンドだし、それがフェスでトリをやっていたり、一番の集客力を持ってるバンドになりつつあって、時代が変わってきているなと思う。ありがたいことに僕らの世代、バンドが多いんですよ。Crossfaithとか同い年で、全くスタイルは違うけど日本代表としていろんなところに行ってくれていたりして」

――皆さんは仲間を含めたシーンへの意識も強いですよね。

GEN「シーンっていうのが、なんなのさえよくわからないですけど(笑)、シーンっていうよりは、僕らがお世話になったところに対していい影響を与えたいです。例えば僕たちがずっと入っていたスタジオが、無くなってしまったりするじゃないですか。楽器やっている人間がいなくなればなくなるし、ライブハウスもそう。楽器屋がなくなっちゃったり、CD屋がなくなっちゃったりするのがすごく嫌なんですよね。そこに対する僕らなりの援護射撃みたいなもの。それが僕らなりのシーンっていうことなのかもしれないですね」

「GENが感じていることをと、メンバーが思っていることがリンクした」

――話を「Squall」に戻しますが、シングル曲という意識は強かったのではないですか?

GEN「気持ち的には初めてシングルを作った感じですね。今までシングルは出してますけど、4曲入りのEPみたいな感覚でした。他の曲をカップリング、2軍みたいな気持ちはないんですけど、それにしても今回はリード曲、一曲目がいいと思っていて。これはシングルだなという感じですね。作っている感覚はいつもと一緒なんですよ。みんなでどんどん作って、どんどん音が増えていって、僕が最後に歌詞を書く。アレンジが完成した段階ですごくイイなと思ってたし、最後の、一番重要なところを僕が担わされてるわけじゃないですか。これは本当にイイのを付けないと、みたいなプレッシャーはありました。悩んだ末に、ちょうどいい必要最低限の歌詞を付けれたと思うので、手ごたえはありましたね」

――最初はどんなイメージだったのですか?

GEN「なんとなくこういう曲にしようかなみたいなイメージはあったんですけど、そこからまた変わっていきましたね

KOUHEI「当初は次のステップに来たぞっていう歌詞を書きたかったんだろうけど、行けない葛藤、そういう歌詞を書きたいのに書けない、どうしようどうしよう、それでたぶんこういう歌詞が出てきたのかなと僕は勝手に思ってて。でも歌詞とリンクすることが、僕の中にも、メンバーにもあったと思うんですよ。なにかを言い訳にして、まだこうでもいいかとか、次のステップには行きたいんですけど、でも次ってどこなんだという気持ちになってる自分もいて。だから、そういう葛藤をGENが歌詞で表現してきた時には、そうそう、俺も今こういう感じだと思って。GENが感じていることと、メンバーが思っていることがリンクしたというか。それで出来上がった感じですかね。サウンド的にリンクしてくるのは、感情的にも一緒なのかなと。ここに来て、バンドの意識が揃ってきたというか。話を戻して武道館がどうかって言うのであれば、武道館とアジアツアーを経たことによって、メンバー同士の向く方向がやっと揃ってきたイメージがありますね」

GEN「ただ一歩を踏み出すわけじゃなくて、新しい靴を履いて踏み出そうみたいなことを話し合っていたんですよ。でもその新しい靴ってなんだ、みたいな。新しい武器を手に入れて、新しい引き出しを開けるっていうことでもないなと思ったんですよ。『Squall』は“節”全開、そんな新しいことはやってないので。だから気付いたらこういう歌詞になってました。歌詞で後ずさりしてるっていうところがあるんですけど、そこだけメロディができた時から歌詞が付いてたんですよ。踏み込みたいけど踏み込めないんだな、なんで踏み込めないんだろう、新しい土地にちょっとした毒があるかもしれない、得体の知れないところで怖いからビビってるのかな、何にびびってるんだろう、何になったらビビらずにいけるんだろう、自信がないんだな……とか。そういうところから広げてきました。気付いたらあんまり靴関係なくなっちゃいましたけど(笑)」

――それを自分で認めることに葛藤はありませんでしたか?

GEN「ちゃんと自分の気持ちが乗った歌詞、言葉じゃないと意味がないなと思うんです。僕たちは背伸びしないという言葉にもつながると思うんですけど、今だにこのスタイル、アレンジャーやプロデューサーが入るわけでもない、この4人で鳴らすこの感じが正解なんだっていう自信が、今までで一番持つことができたんだと思います」

――結果的に“新しいこと” という束縛から逃れられたのは大きかったですね。

GEN「単純に武道館とか、YON FES2年目も成功したことで、自信が付いたと思うんですよ。誰にも相手にされなかった時代とは違うっていう自信があるので、ストレートに今までの僕たちを出しても、これがカッコイイと思えるようになったのだと思いますね。昔だったらカッコイイけど、いつもと同じだしどうなんだろうと思っていたところが、いやこれがカッコイイでしょ、と思えるようになった。ポップだしキャッチーなんだけど、でもエモーショナルで、切なさだったり、感情に届く部分があるっていう……『Squall』は僕たちの一番いいところが入った気がします。特に強いところが入っている気がします。昔だったら節だし避けて通っていた道も、今はまっすぐ走れる感じですね。ここ4年の楽曲の方向性のど真ん中にあるんじゃないかな。一番純度の高いストレートなものがこの『Squall』だと思います」

「どんどん自己満足的な音になるのが一番危険だと思っていて
 俺たちはまだまだここから広げていくし、届いていない所に届ける」

――そういう“フォーリミ節”みたいなものは、自分たちではどんなイメージを持っているんですか?

GEN「キャッチーさは絶対ほしいと思ってますね。どんな暗い曲でも。でもキャッチーでポップで明るくて、みんなハッピーっていうだけの曲は絶対歌いたくない。だって思ってないんで、そんなこと。メロディはキャッチーですっと入ってくるけど、ちゃんと感情的なこと、本気で思っていることを入れたい」

KOUHEI「激しい曲、早い曲、ポップな曲……、全部激しいと見せたいものが見えなくなっちゃうし、全部ポップにしたらみんな同じように聴こえちゃうし。いろんな側面が出せるのは、メンバー4人の感じからきていると思う。何より僕らいろんなアーティストを見てきて、ライブハウスに出入りしてたキッズだったので、起伏のないライブが好きじゃないんでしょうね(笑)。ずーと同じ時間が流れるようなアーティストよりは、感情的になったり、爆発力だったり、はたまた聴かせる楽曲だったり、そういう感情が揺さぶられるアーティストが好きだったし、揺さぶられてきたからこそこういうバランスになっていると思います」

――想像以上にその時の感情でバンドの方向性が変化していくんですね。

KOUHEI「いろんなところでライブして、いろんなところ行ったりとか、いろんな人に出会うことで感じることが変わってきたりするので、それがすべてバンドに還元されている気がします。特にGENは感じ方が独特だったりするので、それを吸収して体現してくれるのは、GENの言葉だったり表現なので」

GEN「その時その時でただ思っていることを出せばいい、ということではないと思いますね。今のタイミングだから、この思っていることを出すことが正解だったと思うんですけど。思っていることを、思っている風で出したら絶対だめじゃないですか。自分に憑依させてから言葉にしないといけないんで、そこが一番難しくて辛いところだと思うんですよ。感情が乗った言葉じゃないと意味がないと思う」

――さっきの激しさやポップさ含め、この4人ならではのバランス感ができつつありますよね。

GEN「方向性とか話し合ったことないんですけどね(笑)」

KOUHEI「でも、やっと4人のバランスがとれたような、それはある気がしますね。最近、ハイブリッドな音楽性のバンドだと言われたことがあって。いろんなものがいい意味で混ざって、聴き馴染みのある感じもあって、と。それは嬉しかったですね。自然とそうなった感じなんですけど」

GEN「そういう意味では、僕らに影響されたバンドが今後出てくるだろうし、もういるかもしれないんですけど、僕たちの上っ面だけ真似しても、これだけかっこよくならないぞっていう自負はありますね。僕たちなんとかここまで来ましたけど、よくあるのは3rdぐらいからマニアックになっていく、僕たちも今後どうするってなった時にいろんな音楽を取り入れてとか考え出すのは、一番危険だと思っていたんですよ。どんどん自己満足的なバンドになっていく気がして。俺たちはまだここから広げていくつもりだし、届いていないところに届ける気満々なので、そうすると普通に僕ららしいいい曲を作っていくしかないというか」

――そのある種の頑固さは、04 Limited Sazabysにパンクバンドを感じるところですね。

GEN「ああ、まさにそうですね。そういうところはまさにパンクバンドですね、僕たち(笑)」

――最後にライブについても聞かせてください。「Squall」がどんな立ち位置の曲になっていくか、楽しみですね。

GEN「本当にいい曲だと思うんですけど、確かにライブにおいてどういう立ち位置になってどういう存在になっていくかはまだわからないですね。そういう意味でもこれからのフェス、そしてツアーが楽しみですね」

インタビュー・文:阿部慎一郎




(9月14日更新)


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Release


Single「Squall」

【初回生産限定盤】CD+DVD
COZA-1371~2
¥1,600+税

【通常盤】CD
COCA-17323
¥1,000+税

日本コロンビア

LIVE

2018年1月25日(木) 19:00
   1月26日(金) 18:30
Zepp Nagoya
スタンディング-4000円(別途ドリンク代必要) 2F指定席-4000円(別途ドリンク代必要)
※オークションなどでの転売禁止。転売チケット入場不可。当日抜き打ちでIDチェックあり。要顔写真付身分証提示。その他詳細を公式HPでご確認の上、ご購入下さい。整理番号順入場。スタンディングは未就学児童は入場不可。2F指定席は3歳以上有料。
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