ホーム > インタビュー&レポート > TREASURE05X 2021 ~OFFICIAL LIVE REPORT DAY2〜 9月4日(土) 日本ガイシホール

TREASURE05X 2021 ~OFFICIAL LIVE REPORT DAY2〜
9月4日(土) 日本ガイシホール

東海エリアの夏の音楽イベント、TREASURE05Xが9月3日(金)、4日(土)、5日(日)の3日間にわたり日本ガイシホールで開催された。昨年は新型コロナ感染拡大の影響で中止、今年は2年ぶりの開催となる。その2日目の模様をセットリストとともにレポート。

無事に開催された2日目。豪華アクトが次々登場

 

2日目、前説に現れたのはZIP-FMナビゲーターの小林拓一郎だ。明るい声で観客を出迎えつつ、前日の来場者に新型コロナウイルス感染症の陽性者がいたという情報について、心配させてしまったことを詫びた。この件については、主催のサンデーフォークプロモーションが該当者と直接連絡を取り、徹底した消毒作業を行ったこと、付近に座っていた来場者には希望に応じてPCR検査を実施することが、昨日の内にアナウンスされていた。併せて、感染対策を徹底する形で予定通り開催する旨が発表されていた。

小林は「不要不急という言葉をよく聞くようになりましたが、少なくとも音楽を不要と思ったことはありません。自分の大切にしてるものは自分で守ってください。マスクを外す時間は極力少なく、熱い想いは拍手で!お願いします」と語りかけ、お客さんも真剣な表情で拍手を返した。

 

 

[opening act]  サウナガール
 

DSC_0035.jpgDSC_0170.jpg

DSC_0205.jpgDSC_0142.jpg


オープニングアクトには、TREASURE05Xの出演権をかけた投票形式のオーディション、“トレチャン”を見事勝ち抜いた静岡のサウナガールが登場。“エモキャッチー”をコンセプトとする彼ら、イントロからエモーショナルに歌い上げる「リリィ」で幕開けだ。初見のオーディエンスも多かったはずだが、想いの強さがそのまま形になったような歌声で惹きつけた。「人見知りで、バンドマンの友達もいないけど、とにかく音楽が好きで、バンドをやっていて。投票してくれた方のおかげでここに立てていると思うので、恩返ししていきたいと思います。ぜひチェックしてください!」と、達人(Ba.)の素朴なMCに暖かい拍手が起こる。仲間内だけで始めた音楽が、大きな舞台でたくさんの人に届けられる、バンドのそんな喜びがじかに伝わる、清々しいステージだった。

 

1.リリィ
2.KOTEI
3.泡沫
4.秘密の唄
5.HIWATT

PHOTO:郡元菜摘

 

 

 

SIX LOUNGE
 

210904sixlounge_kogawa-24.jpg210904sixlounge_kogawa-6.jpg

210904sixlounge_kogawa-29.jpg210904sixlounge_kogawa-7.jpg


続くSIX LOUNGEのステージは、ヤマグチユウモリ(Gt.Vo.)がスポットライトを浴びながら弾き語る「カナリア」で始まった。3ピースのシンプルなバンドサウンドにヤマグチの抜群の歌唱力が乗っかって、ガイシホールにロックンロールが鳴り響く。「大分から、SIX LOUNGEです。不安なこととかあると思うけど、せっかくなんで楽しんで帰りましょう。それに尽きます」とヤマグチ。その言葉通りに、ポジティブな音像が高揚感を後押しする「STARSHIP」、挑発的な歌いっぷりが痛快な「IN FIGHT」、タイトル通りとにかく高速で駆け抜ける「スピード」など、誰よりも自分たちが自由に楽しむ姿を見せて、TREASURE05Xの始まりを見事に牽引した。「こんだけイベントが中止になってる中、俺は今日やってくれてよかったです。こんな場所で歌えるチャンス、ほぼないんだ」と話していたヤマグチだが、大きな舞台で気負うでも、斜に構えるでもなく、きっちりフロアを温めて帰る3人からは、貫禄すら漂い始めているようだった。

 

1.カナリア
2.STARSHIP
3.IN FIGHT
4.ナイトタイマー
5.スピード
6.ふたりでこのまま
7.メリールー
8.僕を撃て

PHOTO:古川喜隆

 

 

 

クリープハイプ
 

020_ch.jpg005_ch.jpg

016_ch.jpg026_ch.jpg

021_ch.jpg025_ch.jpg


TREASURE05X初登場のクリープハイプは「キケンナアソビ」でメランコリックな雰囲気たっぷりに始めると、一瞬でガイシホールをバンドの色に染め上げた。尾崎世界観(Vo.Gt.)の歌声の質感は、このバンド随一の魅力だ。長谷川カオナシ(Ba.)がメインボーカルをとり、尾崎の“じゃあね”のコーラスがリフレインする「月の逆襲」でも、白昼夢の中にいるようなふわふわしたイメージが重なる。積極的に煽るパフォーマンスやMCはなく、「夏の歌をやります」と尾崎が言って始めた「ラブホテル」では後半に演奏を止めて「ここいつもはふざける部分なんですけど、今日はありがとうという気持ちしかわいてこなくて。本当に目の前にいてもらってありがたいと思ってます」と感謝の言葉を述べた。「トレジャーはずっと出たくて、やっと出れました。名古屋の夏フェスというのもガイシホールも初めてだし、興奮してます。色んな初めてがありますが、まずはクリープハイプのトレジャー童貞を皆さんに捧げます」と語った「HE IS MINE」でも、「すっかりお馴染みになってるけど、あえて言わないっていう、無音の…うるささを感じませんか。声出ない方がうるさいし、エロいなって思いました」と語り、お約束の“セックスしよう”の大合唱部分を無言で迎えた。確かに、言葉に出さずとも通じ合っている方がずっと生々しい気がする。ラストの「バブル、弾ける」を終えると、尾崎は他のメンバーが去ってもステージに残って、長い間深々と頭を下げた。この状況下でライブをやることに対する真摯な姿勢が最後まで貫かれていた。

 

1.キケンナアソビ
2.月の逆襲
3.ラブホテル
4.HE IS MINE
5.寝癖
6.バブル、弾ける

PHOTO:タカギユウスケ

 

 

 

SHISHAMO
 

DSC_0307.jpgDSC_0328.jpg

DSC_0410.jpgDSC_0387.jpg


いつもとは違う状況のとき、顔なじみの人を見るとホッとする。今年のTREASURE05Xにおいて、SHISHAMOはそんな存在だった。SAKEROCKのノスタルジックなSEが流れ、3人が舞台袖から登場する。例年なら宮崎朝子(Gt.Vo.)が「トレジャー!」と叫び、客席も同様に返すのがお決まりだったが、今日の宮崎は「トレジャー!」と元気に呼びかけた後、すかさずパンっと両手を叩き、オーディエンスにお手本を示した。しばらく呼びかけと拍手によるコール&レスポンスを繰り返し、いつもと違う形でも楽しむことはできると笑顔で教えてくれた。MCでは「10代の頃からトレジャーには出させてもらっていて、ガイシホールも久しぶりで、このステージに立てたのがとても嬉しいです」と宮崎。「どこでやってもトレジャーだと思うので、大好きなフェスをみんなで守っていきましょう!」とも伝えた。“面白くもないのに笑ったりしない”とあけすけな言葉が光る「明日はない」も、その場にいるみんなが待ち望んでいた「君と夏フェス」も、代表曲のひとつになった「明日も」も、SHISHAMOの音楽はどうしたって希望を放っている。SHISHAMOはいつ観てもSHISHAMOだ。何もかも変わってしまった日々の中で、その変わらない佇まいに励まされたファンがたくさんいただろうと思う。

 

1.明日はない
2.君と夏フェス
3.ドキドキ
4.中毒
5.明日も

PHOTO:郡元菜摘

 

 

 

SUPER BEAVER
 

210904superbeaver_kogawa-8.jpg210904superbeaver_kogawa-10.jpg210904superbeaver_kogawa-11.jpg

210904superbeaver_kogawa-5.jpg210904superbeaver_kogawa-2.jpg


終盤に差し掛かり、ひときわ大きな拍手に迎えられたのはSUPER BEAVER。彼らもTREASURE05X常連のバンドであり、一人ひとりに訴えかける求心力の強さで支持を集める4人だ。渋谷龍太(Gt.)がお立ち台に立ち、「世知辛い世の中になって参りましたが、やれてよかった。当たり前じゃないですか。あなたと音楽やるためにこの35分間使わせていただきます」と気合も十分に「予感」で疾走感溢れるスタート。渋谷のヒリヒリした歌声が空気を震わせる。「まだまだこんなもんじゃないですよね!」とオーディエンスを焚きつけた「青い春」ではイントロから一体感ある手拍子でお客さんも応戦。声を上げることはできなくても、腕を上げて、飛び跳ねて、全身で楽しもうとしているのがわかる。「今日この場所に来れていることがすごく嬉しいし、あなたの前で音楽してることがとっても幸せです。最高の一日だったと思って帰ってもらうのが我々の責任だと思います」と話し、「さよなら絶望」で締めくくった。これまで通りのコミュニケーションが取れない歯がゆさをにじませつつも、音楽で、言葉で、目の前の人にどうにかして届けようという切実さが伝わるライブだった。

 

1.予感
2.青い春
3.人として
4.アイラヴユー
5.名前を呼ぶよ
6.さよなら絶望

PHOTO:古川喜隆

 

 

 

coldrain
 

006_cr.jpg002_cr.jpg

019_cr.jpg028_cr.jpg


壮大なオープニングムービーが流れ、ワンマンライブさながらのド派手な登場を果たしたのは名古屋の地元バンド、coldrain。SEに呼応して場内にはハンドクラップがこだまし、期待値の高さを物語る。「ENVY」が投下されると、オーディエンスは腕を振り上げ、ヘドバンをし、ヘヴィなラウドロックに全身を委ねていた。「声が出せねぇ、マスクが必要、席が離れている。それくらいのことが俺たちの楽しさを邪魔しないはずだぞ。生の音楽を感じ取って帰ってくれ!」とMasato(Vo.)。「前もって言わせてください。煽ります、マイクを向けます、俺の癖なんで。でも無視してください。みんなにはルールをいっぱい押し付けておいて、俺たちは好き勝手やらせてもらってずるいかも知れない。でもいつかまた、イスとかマスクとかなしで観てもらえた時は、すっごくクサい汗かいてもらおうと思うんで!」と約束し、クリアでタフな歌声が突き抜けた「MAYDAY」や、Katsuma(Dr.)のけたたましいビートが体に響いた「COEXIST」などを繰り出した。「トレジャー開催してくれて、みんなルールを守って遊んでくれて、ありがとう。そのバンドTシャツを着てくれてる以上、俺たちのやることや発信することが、恥ずかしくないように後ろめたくないように、守って守って守り抜いて、海に戻ったトレジャーを一緒に作りたいんで、よろしくお願いします」とMasatoが所信表明した後は、名刺替わりのナンバー「FINAL DESTINATION」でフィニッシュ。「お客さんの顔がマスクで見えない、声も出せない中で、俺は目を見て楽しんでるか気づくことができるようになった」と、自身の変化についても話していたMasato。正体不明のウイルスに怯えてばかりで丸腰だった2020年とは違う、少しずつでも戦い方を身につけられている、どこか吹っ切れた表情に頼もしさを覚えた。

 

1.ENVY
2.MAYDAY
3.COEXIST
4.THE REVELATION
5.F.T.T.T
6.THE SIDE EFFECTS
7.FINAL DESTINATION

PHOTO:タカギユウスケ

 

 

 

[Alexandros]
 

DSC_0486.jpgDSC_0616.jpgDSC_0719.jpg

DSC_9864.jpgDSC_9839.jpg

DSC_0485.jpgDSC_0576.jpg


いよいよ2日目のライブも最後。ここで登場するのはTREASURE05Xで何度もトリを飾っている[Alexandros]だ。赤い照明とサイレンのようなSEが高揚感をかきたてる中、Tシャツ姿で髪をラフに束ねた川上洋平(Vo.Gt.)が、「トレジャー、飛べますか!」と煽り「Girl A」で口火を切った。「Stimulator」へ続き、コラージュのような模様が忙しなく変化するスクリーンに、ザラっと加工されたサウンド、エフェクターの前でしゃがみこんだまま歌う川上と、挑発的なステージを展開する。エッジの効いたアレンジが印象的な「Beast」では、ギターを置いた川上がラッパーのようなアプローチでオーディエンスを先導していった。MCでは「今年のトレジャーは、みんな声が出せないからか、壁があるような気がしてたんですけど…曲を追うごとにそれがなくなった気がして」と話す川上。「色んな国に行ってきて、日本のライブがやっぱり一番大人しいんですよ、ステージの人をリスペクトしているというか。この状況ではそれが活きてるなって。それが終わったら、皆さんが唾飛ばして楽しめる世界が戻ったらいいなと思います」と続けて「Starrrrrrr」へ。ライブの定番曲だけに、オーディエンスのシンガロングが聴こえてきそうで胸がキュッとなる。間髪入れずに始まった「風になって」ではお客さんが飛び跳ねてアリーナが波打っているようだった。リラックスしたムードが心地いい「PARTY IS OVER」を終え、ラストは「閃光」。この曲ではバンドでの演奏を終えると、ステージに残った川上がワンコーラスの弾き語りをプレゼント。「名古屋、また必ず一緒に歌おう!」と去る姿に、長い長い拍手が送られた。

 

1.Girl A
2.Stimulator
3.Beast
4.Starrrrrrr
5.風になって
6.Kick&Spin
7.PARTY IS OVER
8.閃光
PHOTO:郡元菜摘

 

 

TEXT:青木美穂

 

 

 

 

STAFF
photographer:古川喜隆/郡元菜摘/タカギユウスケ
writer:青木美穂/あがたゆり

director:阿部慎一郎(ぴあ)

Special Thanks: all perfomer and TREASURE05X staff




(9月15日更新)


Check

TREASURE05X 2021

9/3(金)9/4(土)9/5(日)
日本ガイシホール

【DAY1】
打首獄門同好会
THE ORAL CIGARETTES
Crossfaith
Saucy Dog
SiM
フレデリック
[Opening Act]the shes gone

【DAY2】
[Alexandros]
クリープハイプ
coldrain
SHISHAMO
SIX LOUNGE
SUPER BEAVER
[Opening Act]サウナガール ※トレチャン2021優勝バンド

【DAY3】
ハルカミライ
BIGMAMA
04 Limited Sazabys
BLUE ENCOUNT
MAN WITH A MISSION
ROTTENGRAFFTY
[Opening Act]
w.o.d.

●DAY1 LIVE REPORT●
http://chubu.pia.co.jp/interview/music/2021-09/treasure05x-2021-official-live-report-day1.html

●DAY3 LIVE REPORT●
http://chubu.pia.co.jp/interview/music/2021-09/treasure05x-2021-official-live-report-day3.html