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日本各地で絶賛を博した上海歌舞団『朱鷺』が再演
朱潔静(しゅ・けつせい)と王佳俊(おう・かしゅん)インタビュー

1979年の創立以来、民族舞劇や舞踊、歌舞、声楽、器楽など複合的に創作・上演する総合芸術団体として、世界中で公演を重ねてきた上海歌舞団。中国の伝統舞踊にクラシックバレエやモダンダンスを融合させたクロスオーバーな舞台は、その唯一無二の個性から常に注目を浴び続けている。これまでに『覇王別姫』(2005年)、『WILD ZEBRA』(2007年)と来日のたびに話題を集めてきた同カンパニーが、2年前に日本各地で絶賛を博した『朱鷺』で待望の再来日を果たす。公演に先立ち、メインダンサーを務める朱潔静(しゅ・けつせい)と王佳俊(おう・かしゅん)に話を聞いた。

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時は古代。村の青年ジュンはある日、山で朱鷺の精たちと出会う。美しいジエに魅入られたジュンは、彼女の羽衣を手に取る。ジエもジュンと共に生きたいと願うが、ジエは再び羽衣をまとい、空へと消えるのだった。
いつしか時代は変わり、舞台は近代へ。カメラマンの青年ジュンは、傷つき弱っているジエを見つけ介抱する。時空を越えて再会した2人だったが、環境破壊は朱鷺という“自然”にも襲いかかる。
さらに時はくだり、現代。年老いた教師となったジュンは、朱鷺の眠る標本箱に1本の白い羽根を近づける……。

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朱潔静(しゅ・けつせい)はキュートな目鼻立ちが印象的な美女だ。
「私たちが日本公演のたびに一番感じるのは“芸術には国境はない”ということ。今回の公演もとても楽しみにしています」と明るく話す朱。彼女が「佐渡島にも行って、実際の朱鷺を見てきました」という、バレエの技巧の中に朱鷺の動きを取り入れた優美な表現は必見だ。
隣でうなずく王佳俊(おう・かしゅん)は、端正なたたずまいの美青年である。
「人間と鳥の精の悲恋というモチーフは『白鳥の湖』などにも通じますが、特にヒロインが朱鷺ということで、日本の方にはいっそう親しみをもっていただけているようですね」と手応えを感じている様子。
「ただ、この作品は近代と現代にも続きます。社会背景が2人の愛にも強く影を落とすので、時代性は僕も意識して演じるようにしています」と役づくりの一端を明かしてくれた。

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本作の魅力は、美しい中間色の空に影絵風の木々が映る舞台装置や、乳白色のチュチュの裾に“とき色”をにじませた衣裳など多岐にわたる。「この作品のすべてが好き。年齢を重ねて踊るたびに想いが深まるので、これからも大切に踊っていきたい」と朱が語ると、王も「単なる芸術にとどまらず、環境や自然問題など色々な面から観ることのできる、特別な作品です」と話す。
伝統を色濃く残しつつ、現代社会をもしっかりと見据えた本作。上海歌舞団の底力が存分に味わえる1本だ。
 
取材・文 佐藤さくら



(6月23日更新)


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STAGE DATA

舞劇『朱鷺』-TOKI-

9月2日(土)・3日(日)
(土)13:00/17:00 (日)11:00/15:00
愛知県芸術劇場 大ホール
S席-8800円 A席-7800円

[出演]上海歌舞団

※未就学児は入場不可。

Pコード:458-944

【公式サイト】
http://toki2017.jp/

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