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脚本家&監督の井川耕一郎が
脚本の書き方や“時代劇の父”伊藤大輔監督を語る
レクチャーを開催

劇場ではなかなか上映しない、おもしろいショートムービーやアニメーション作品などの映像作品がお茶を飲みながら楽しめる場所として、大須に居を構えるシアターカフェ。
これまでも様々な企画を行い、映画ファン同士がコミュニケーションを取る場を提供してきた。
そんなシアターカフェが今回、映画美学校で演出・脚本部門の講師を務める井川耕一郎氏を招いて、脚本の書き方や“時代劇の父”と呼ばれた伊藤大輔監督について語るレクチャーを開催。また併せて自身の監督作品も上映する。

レクチャーに際して、「リング」の脚本、「旧支配者のキャロル」の監督などを務め、ジャパニーズ・ホラーのスタイルを確立させた立役者のひとりである高橋洋氏からもコメントが届いている。
「私は井川耕一郎のことを秘かに「レクチャー博士」と呼んでいる。この呼び方が私は面白くてたまらないのだが、そもそも「レクター博士」を知らない若い人には何のことやら判らないだろう…。

で、何で「レクチャー博士」かというと、彼が無類のレクチャー好きだからである。いや、もちろん好きだけではない、彼が映画美学校で行うシナリオ分析や演出論をめぐるレクチャーの数々はめったらやたらと面白く、受講生以上に、万田邦敏はじめ講師陣に強い影響を与えてきた。その核心部は、俳優の生理に迫って演技を引き出す独自のリハーサルの方法論にある。早くから神代辰巳のリハーサルに注目してきた彼は、すでに8ミリ映画時代にこれを実践し、改良を重ねて、ちょっと日本では例を見ない(ひょっとしたらヨーロッパの監督ならいるかも知れない)、異様に息の長い、執拗に動きを反復させる中で俳優自らが動きや感情を発見してゆくような独自の演出スタイルを築き上げていった。今回上映される短編群には、井川耕一郎でないと引き出せない、ちょっと見たことがないような演技が記録されている。どうかそこに注目して欲しい。なお、シナリオ分析では、伊藤大輔の『王将』研究などが知られているのだが、こちらもいずれ紹介できる機会が訪れることを願っている」

名古屋にいて、 映画美学校クラスの講義が受けられる貴重な機会。脚本に興味がある方もない方も、時代劇ファンも聴講してみよう。




 

レクチャー1:悪あがきシナリオ講座 すらすら書けないのは当たり前
シナリオを書いているのは私ではなくて、私の中の何者からしい。そして、この何者かはわがままな怠け者でなかなか働こうとしない。『寝耳に水』を例に、怠け者が書く気になるまでの試行錯誤を話したいと思います。
 
レクチャー2:永遠によそもの 映画監督・伊藤大輔について
伊藤大輔の晩年の言葉。「私はいくど映画を捨てようとしたか知れません。映画は捨てられなかった。しかし一作々々に突きはなす思いがこもっておりましたろう」 伊藤大輔とは何者だったのかを考えてみたいと思います。 


【井川監督作品上映】
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追悼映画「玄関の女」(2011 年/5 分) 
万田邦敏発案のオムニバス映画『十三日の金曜日』の一篇。酔っ払いの男が玄関で死んだ。彼のもとに現れたのは、人をあの世に送るための火を灯す女。井川が二人の知人の死を悼むために撮った短編。天使=死神である女がマッチの火を見つめながら、追悼の言葉を口にする。 

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「弱い魂」(2012 年/11 分)
「圭吾、どこか知りませんか?」 雨の降る夜、映画学校で編集をしていた学生の前に現われた女。圭吾の姉と名乗る彼女はロウソクの炎を見つめながら語るうち、圭吾の恋人になり、その恋人が大切にしていた真赤な金魚になっていく……。夢幻能を意識した詩的短編。

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「寝耳に水」(2000 年/34 分)
長島の中で、残り火のようにくすぶり続ける事故死した恋人への思い。誰かおれの頭の中で燃えるこの火を消してくれ。悪夢の中で長島が訴えると、彼女が枕もとに現われ、唇を耳に寄せてきた……。青春の終わりを描いた怪談映画。映画美学校高等科生と一緒に撮った作品。 




(11月18日更新)


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Event data

脚本家&監督 井川耕一郎の世界

12月7日(土)
14:00上映/16:00レクチャー1/19:00上映
12月8日(日)
14:00上映/16:00レクチャー2/19:00上映
映画代-500円 レクチャー代-500円

※詳細・スケジュール・予約はコチラ
http://www.theatercafe.jp/schedule/screening/icalrepeat.detail/2013/12/07/744/-/


Profile

井川耕一郎●いかわ・こういちろう
1962 年生まれ。早稲田大学在学中に早大シネマ研究会に所属。86 年に製作した「ついのすみか」がぴあフィルムフェスティバルに入選。93 年、後藤大輔「のぞき屋稼業」で脚本家デビュー。映画美学校で第2期から演出・脚本部門の講師を務める。


【シアターカフェ オフィシャルサイト】

http://www.theatercafe.jp/